Last Updated on 更新日2022.2.24 by 川口 翔平
先生業にかぎらず、紹介によって顧客を獲得できることは理想的な状態ですよね。実際に、紹介だけで顧客を獲得されている方がいるということを聞いたことがあるかと思います。
紹介により仕事をしている方には、ある共通点があります。本記事では、紹介により顧客を獲得するための戦略をお伝えさせていただきます。
本内容を実践することで、紹介が自然と生まれるような状態を作っていただければ幸いです。
顧客の紹介戦略1:顧客接点で感動を!
先生のお客様の中には、インターネットを見ない人もいるのではないでしょうか?そのような方からも仕事をいただくためには、リアルの世界での集客方法が重要になります。
どのような時に「紹介」したいと思うか
次の質問をされたら、どのように感じるでしょうか?
「人を紹介してください」
どなたか紹介したい気持ちになるでしょうか?その方と関係が深くない限り、なかなか紹介しようという気持ちにはならないと思います。
では逆に、積極的に誰かを紹介したいと思ったことはありませんか?何かに感動したとき、その体験を誰かに話してみたくなりますよね。
例えば、リッツカールトンホテルに行った時に、はじめて宿泊したにもかかわらず、自分の名前を伝える前に名前で呼ばれるとビックリしますよね。
このようなことがあると、誰かに「リッツカールトンホテルはね…」と言いたくなってしまいます。これこそが、リッツカールトンを「紹介」している状態です。
このように、なんらかの感動を覚えたタイミングで、人は「紹介」という行為を起こします。これを先生にあてはめてみると、自分自身を紹介してもらうためには、なんらかの感動や驚きをクライアントに提供する必要があります。
紹介は3つの感情から生まれる
先ほどの内容の通り、紹介は感情から生まれます。色々な感情がある中で、多くの人は以下の勘定を感じた時に紹介をしています。
- 感動した時
- 自慢したい時
- 感謝されたい時
こうした紹介の生まれる感情を上手く作り出すことが、リアルでの紹介をもらうための重要な方法になります。
1.感動した時
先ほどのリッツカールトンの例の通り、人は感動したときに紹介をしたくなります。この感動は、紹介を生む大きな力の一つです。
2.自慢したい時
自慢したい時は次のような時です。
「私の知り合いに、こんなすごい人がいるんですよ!」
このように人に紹介をしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
3.感謝されたい時
感謝されたい時というのは、紹介することで「感謝」という心の報酬をもらえる時です。
「紹介してくれて本当にありがとう」
といってくれるので、もっと紹介したくなる!そんな心理を活用したものです。
顧客感動を生み出すには方程式があった
こうした感情を生み出す「スイッチ」は、いったいどこにあるのでしょうか?一般的に、顧客満足ではなく「顧客感動」を生み出すためには、次の方程式を満たすことが必要であると言われています。
事前期待 < 事後実感
つまり、サービスを受ける前に想像していた事前期待を超える実感を持ってもらわなければいけません。
いわゆる、顧客満足は「事前期待=事後実感」です。これでは満足していただけるものの、感動を生み出すことは難しいでしょう。
その結果、紹介を生むことはできません。事前期待を超える事後実感を先生が生み出すことで、紹介してもらえる可能性が高まります。
事前期待の定義とは?
事前期待を超える事後実感を持ってもらうためには、どのようにすれば良いのでしょか?
その前に、事前期待を明確に定義しておきましょう。
事前期待とは、クライアントが持っている先生のサービスイメージです。たとえば、税理士であれば、税務申告をしっかり行ってくれる、ということがあげられます。
つまり、「当たり前のサービス」をしているだけでは、顧客感動は生まれないということです。先生に対するクライアントの事前のイメージを与えるためには、通常業務とは違うところで価値を生み出さなければいけません。
他の先生とは「何か違う」と思ってもらう
では、どのような価値をどうやって生み出せばいいのでしょうか?
そのためには、顧客接点で考えてみる必要があります。顧客接点とは、クライアントとのやり取りすべてのことです。
クライアント先に訪問する時だけではなく、電話やメールのやり取り、年末年始のやり取り、さまざまな接点があると思います。そうした接点の中で、他の先生と違うことをやり続けること。そうすることで、他の先生と差別化でき、「何か違う」と思ってもらい、「期待以上の先生」というように認知してもらえるようになっていきます。
ある先生の方の事例
ある先生(中小企業診断士)の方の事例をご紹介します。
その方は、毎年誕生日と年末年始には、欠かさずクライアントに手紙を書いています。その手紙の中で、クライアントの努力をたたえ、引き続き頑張ることのできるような「やる気」の出るコメントを書いています。
こうした手紙の力で、そのクライアントから紹介を受けていました。
本業で紹介をされるのではなく、
「私の元気のもと、○○先生です。一緒になって経営改革に取り組んでくれます。」
と、紹介されているのです。
いかかでしょうか?もちろん先生の方は、たくさんの知識・能力を身につけています。しかし、他の先生と比較して、その能力に圧倒的な差があるのでなければ、選ばれる・紹介されるのは、ちょっとした差なのではないでしょうか?
誰でもできる内容を誰にもできないレベルで!
先ほどの中小企業診断士の方のように、
「誰でもできる内容を誰にもできないレベルでやり続けること」
が、事前期待を上回る事後満足を生み出します。
こうして紹介されやすい先生と成長した後は、紹介を明確にお願いするようになります。
「○○さんのようなお客様を紹介してください」
この、「紹介を明確にお願いする」ということが苦手な先生の方が多いです。ただ、紹介をお願いしないと次のようなことが起こる可能性があります。
「忙しそうでしたので、紹介をしなくても良いと思っていました。」
紹介を普段からお願いしておくと、このような事態も避けられます。紹介をお願いしておくことで、紹介の連鎖が生まれてくるかもしれません。
顧客の紹介戦略2:紹介フレーズを持つ
紹介を依頼された人のことを考える
顧客を紹介してもらえる時、どのように紹介してもらいたいか考えたことはあるでしょうか?
紹介する人は、紹介したいと思っていても、いったいどのように紹介すれば良いかを考えてしまいます。
ちょうど良い事例がありますので、ご紹介しますね。
先日、「いい税理士を紹介してほしい」という依頼を受けた時の話です。
紹介事例①
依頼主:「いい税理士を紹介してほしい」
紹介者:「いい税理士がいますので紹介しますね」
依頼主:「いい税理士なら、一度会って話を聞いてみようかな」
紹介事例②
依頼主:「いい税理士を紹介してほしい」
紹介者:「誠実で税務以外のことにも詳しい税理士がいます。きっと、今抱えている悩みをなんでも答えてくれますよ。」
依頼主:「え?税務以外にもいろいろ相談できるんだ?ぜひ一度会ってみたいな!」
紹介フレーズを持ち紹介してもらいやすくする
二つの例からどのようなことが考えられるでしょうか?大切なことは、どのように紹介してほしいかを常に考えておくことです。そして、紹介のされ方を紹介者に伝えこんでおくことも大切です。
紹介するときにフレーズを持っておくことで、紹介者は紹介しやすくなると思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?
「どのように紹介してほしいか」
この問いを常に持ち、紹介フレーズを考えていることをオススメします。
顧客の紹介戦略3:紹介を生む場をもつ
紹介で顧客を獲得するための戦略の最後は、紹介されやすい「場」を創っているかどうかです。
紹介されやすい「場」とは、どういうことなのか?言い換えると、紹介のハードルが低い場を創るということです。
紹介にはリスクがある?
紹介にはリスクがあるということをご存じでしょうか?
紹介は、人の信用を借りる行為です。
「あの人が紹介してくれたから、間違いないだろう」
もしも、紹介した人と紹介先で上手くいかなかったら…
紹介者の信用が下がってしまう可能性もあります。紹介する際には、とても慎重になる必要があります。
紹介のハードルを低くしよう
たとえば、「個別コンサルティングを紹介する」というのは、ハードルが高い気がするかと思います。
紹介する側は、少しリスクを感じると思いますし、紹介される側も、個別コンサルに行くのはハードルが高いと感じてしまいがちです。
その一方で、例えば低額のセミナーであればどうでしょうか?
「ぴったりのセミナーがあるから、一度行ってみたら?5000円だし、気軽でしょ?」
これなら、紹介のハードルが低く感じられるのではないでしょうか。
こうしたセミナーのように、「1対多の場所を創ってあげること」が、紹介のハードルが下がります。1対1の場所がちょっとハードルが高いというわけではなく、複数人が集まるのであれば行きやすい気持ちになるのです。
セミナー以外にも、ランチ会やイベント、勉強会、交流会など、参加のハードルの低い「場」を創ってあげることをオススメします。こうすることで、紹介のハードルが下がり気軽に紹介してくれるようになってきます。
紹介を依頼するためのテンプレート
紹介は明確にお願いしよう
紹介をもらうためには、紹介をお願いすることが必要です。
紹介をお願いしない人がいますが、
「この先生、忙しそうだけど紹介してもいいのかな?」
となってしまう方がいらっしゃいます。
そうではなく、明確に紹介をお願いすることがとても重要です。
テンプレート①
それでは、どのようにして紹介をお願いすればいいのでしょうか?
紹介してもらうには、紹介してもらうための言葉を準備しておかないと、急に紹介を依頼する機会があってもお願いできなくなってしまいます。
下記テンプレートで「紹介をお願いするトーク」を準備しておくことをオススメします。
あなたの周りに、【ターゲット顧客】という方で【悩み事】に困っている人はいますか?もしもいらっしゃったら、次のようにお声がけください。
「 【興味を引くキャッチコピー】 」
その方が興味を示したら、次のように伝えてください。
「 【紹介してほしい内容】 」
紹介してくださいとなったら、次のアクションをとってください。
「 【紹介の際にとってほしいアクション】 」
簡単そうに見えますが、案外難しいかもしれません。
テンプレート②
先ほどのテンプレートより、先生の方向けのテンプレートは次のようになります。
あなたの周りに、【士業やコンサルタント、講師、コーチといった「先生業」】という方で【集客】に困っている人はいますか?もしもいらっしゃったら、次のようにお声がけください。
「 【私の友人に、あなたのような先生業のWeb集客に日本一の実績を持っている人がいますよ。】 」
その方が興味を示したら、次のように伝えてください。
「 【2時間のセミナーが、通常5,000円のところを、私の紹介だと3,000円になります。もしよかったら、ご紹介しましょうか?】 」
紹介してくださいとなったら、次のアクションをとってください。
「 【先生業のためのWeb集客セミナーのURLを送付】 」
このように、いつでも紹介してもらえるよう、お願いするトークを準備していただけると良いと思います。
ぜひこのテンプレートを活用して紹介を増やしていただければと思います。
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