Last Updated on 更新日2018.11.19 by
世の中には多種多様な先生業がありますが、共通していることは問題解決の専門家であり、悩みを解決するプロだということです。しかし、自身のサービスに絶対の自信があるとしても、集客が出来なければサービスの価値を世の中に拡げていく事はできません。
近年では集客ツールとして、SNS、webサイト、リスティング広告やモバイルアプリ広告などのデジタルメディアが注目を集めていますが、これらを使いこなすのは少し難しいと感じている方も多いのではないでしょうか。
一方で、雑誌・新聞広告やDM、チラシといった旧来のペーパーメディアはいまだに有効な集客ツールとして多くのビジネスの現場で利用されています。特に「チラシ」はペーパーメディアを代表する集客ツールの一つ。本記事ではチラシを活用することによる効果的な集客のコツをご紹介します。
チラシを利用するメリット・デメリット
実はチラシは古くは江戸時代から利用されていると言われている伝統的な広告媒体です。新しい広告媒体が次々と生まれている中で、今日までチラシが利用され続けてきた理由は、次のようなメリットがあるからです。
<チラシを利用するメリット>
- ペーパーメディアとして保存性がある
- 低予算から始められる
- 対象エリアを決めて配布できる
- webサイトと比較して維持費が不要
- 対面の営業で手軽に利用ができる
紙ならではの使い勝手の良さや、利用コストの柔軟性などが、チラシによる集客の大きなメリットと言えます。
では逆に、チラシを利用する際の集客におけるデメリットは何でしょうか。
<チラシを利用するデメリット>
- 個別のターゲットに合わせた柔軟な情報提供ができない
- リアルタイムの効果測定ができず、webと比べて広告の改善を行いにくい
- 配布部数が増えるほどコストがかかる
最も気を付けなければいけないことは、個別のターゲットに合わせた柔軟な情報提供ができないという点です。
チラシのポイントは「捨てられない情報設計」
チラシにどんなに良い内容が記載されていても、まずきちんとチラシを閲覧してもらえなければ集客につなげることはできません。内容に興味がある人にチラシが届いたら、捨てられること無くきちんと閲覧してもらうことが、集客に繋げるポイントです。
しかし、ご自身の経験を振り返ってみるとどうでしょうか。例えばイベント会場などで受け取ったチラシを、全てじっくり閲覧する方は少ないのではないでしょうか。自分に関係がない販促チラシだと認識されてしまった場合、多くはすぐに廃棄されてしまいます。
そこで、いざ興味を持つ可能性がある人の手に渡った際に、「いかに廃棄されずに閲覧してもらうか?」という考え方が非常に重要になります。ここからは、チラシを閲覧してもらうためにすぐにできるコツを2つご紹介します。
閲覧してもらうコツ1:ターゲットを絞る
チラシ作りにあたって、どんな情報を載せたらよいか、デザインをどう作ればよいか、などを最初に検討される方も多いのではないでしょうか。
しかし最初に検討するべきことは「だれに対して届けたい情報か」を定義すること、すなわち「ターゲット設定」がチラシには重要になるのです。ターゲットが明確なチラシは、受け取った側にも「自分に関係がある」と伝わりやすく、廃棄されずに閲覧されやすくなります。ターゲット設定の際に重要になるのが、「ペルソナ」という考え方です。
<ペルソナ設定とは>
ペルソナとは、自身のサービスを利用してくれる典型的なターゲット顧客を具体的に掘り下げた顧客像のことです。この典型的な顧客像が持つニーズを基準にして、製品やサービス、プロモーション方法を検討することをペルソナマーケティングと言います。
自身のサービスの典型的な顧客ニーズに特化してメッセージを打ち出すことで、広く浅い顧客ニーズに対してメッセージを打ち出すよりも、多くの顧客の反応を得ることができるという考え方です。
例えば、以下の例であればどちらが集客のために望ましいターゲット設定でしょうか?
A:30-40代の主婦層
B:神奈川県横浜市在住37才の女性で専業主婦。夫は総合商社に勤務し、世帯収入は1000万円と高めで購買力がある。小学校入学前の子供を持ち、入学に際してデザインや機能性に優れた用具を買い与えたいというニーズを持っている。
皆さんはBの方がより具体性があるターゲット設定と感じたのではないでしょうか。
このように、ストーリー性のある顧客像を描くことがターゲット設定では重要です。その方がチラシのメッセージやサービスについて、より顧客ニーズに沿ったものを訴求できるからです。
閲覧してもらうコツ2:キャッチコピーを練る
具体的なターゲットを設定したら、次はチラシのキャッチコピーを練ることが重要です。
人間がものごとを判断する際に、感情は非常に重要な要素になります。キャッチコピーを通して様々な感情に訴えることで、チラシの閲覧率が高まり、集客効果も上昇します。感情に訴えるチラシのキャッチコピーとして、ここでは3つの切り口をご紹介します。
<感情に訴求するキャッチコピー例>
1、「お得感」に訴える
例:割引・無料(お友達と参加で10%割引!、来場者へ秘蔵のノウハウ集をプレゼント!)
2、「安心感」に訴える
例:返金保証(1か月以内に効果がなければ全額返金!)
体験利用(このチラシを持参で90分の体験相談券プレゼント!)
3、「焦燥感」に訴える
例:限定(前回満員御礼の人気コースを、先着10名様限定で再開催!)
これらは日常生活の中でもよく見かける表現ではないでしょうか。感情に訴求することで購買行動を後押しやすくなりますので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
本記事ではチラシでの集客に際して、以下の2点に注力することが有効だとお話してきました。
1、ターゲットを絞る
2、キャッチコピーを練る
様々な広告媒体が出現して広告戦略の幅が拡がっている今、改めてチラシのメリットを最大限に利用して集客を図り、更にビジネスを加速させていきましょう!
文:江波戸良光(中小企業診断士)/編集:志師塾「先生ビジネス百科」編集部