芸術魂!コンサル専門税理士の相談力を探る 山口玉美

Last Updated on 更新日2018.3.27 by

税金は私たちの生活の中で、誰もが避けて通れないものの一つです。
しかし、一般の人々が税法を知ったうえで判断をすることは非常に難しいことであり、納税者である個人や企業を様々な分野においてサポートするのが「税理士」という名のプロたちです。
また、税金だけでなく経営やお金に関する身近な相談相手といえば税理士を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?

税理士は現在、約7万人いるそうです。
そんな中「自分にとってベストな税理士と出会えている人は少ないのが現状」と語るのは「今の税理士に不安や不満がある」という多数の相談者から顧問依頼を受けてきた、税理士の山口玉美さん。

「税やお金に関する相談を通じて、私と関わる全ての人に幸せになって欲しい」という思いから、個別スポットの相談業務・セカンドオピニオン専門の税理士事務所を立ち上げたという山口さんに、今回お話しを伺いました。
山口さんは、日本大学芸術学部で音楽を専攻していたという異色の経歴の持ち主です。
どうして、芸術とは180度真逆の業界ともいえる税理士になったのでしょうか?

<以下山口玉美さんの生い立ち>
小学校からピアノ・トロンボーンに触れる
日大芸術学部音楽学科進学
お寿司屋さんでアルバイト、接客の心を学ぶ
一日8時間以上楽器を練習するも挫折
バブル弾けた後、楽譜出版会社の最終面接に落ち、音楽への道を完全に閉ざす
就職浪人後、やっと決まったメガネ販売店就職
3ヶ月後店長に就任、低迷していた店舗の立て直しに成功
メガネフレームの大手メーカーに転職、経理部に配属される
簿記1級取得→税理士試験の勉強を働きながら7年間
IT企業に転職し2度倒産解雇、会計事務所へ転職
税理士試験に合格し、税理士となる

このように生い立ちが非常に波乱万丈であるとともに、様々な挫折をバネに成長してきたという経験豊かでたくましい方です。また、仕事に対しては熱く、お客様想いだからこそ、他の税理士さんとは異なる仕事の受け方をしていました。

なぜ芸術家から、税理士になろうと思ったのですか?

——山口さんはどのような経緯で税理士になろうと思ったのでしょうか?また、税理士として大変と思うことは何ですか?

人と違うことをし、人を喜ばせたい。芸術家としての魂
自分で税理士になることを選んだというよりは、目の前にある運命をチャンスとして受け止め、自分にできる限りのことをしてきた結果、いつの間にか税理士になっていた、という感じです。元々が芸術肌ですので、ほぼ直観の通りに生きています。
「私にしかできないことで人を喜ばせたい」という芸術家的な魂が税理士としての私を生んだのだと思います。

また、人から与えられた仕事、ルーティンな仕事をこなすというよりは、たとえ大変だとしてもやりがいのある仕事、自発的な仕事、さらには接客業が好きということもあります。
AIの進化により税理士が今後どう生きてゆくべきか?という問題に立ち向かう中で、人間にしかできないこと、さらには多数の税理士の中で選ばれる基準として最終的には人間性、人脈といった「人」に帰るのだと思います。

それに優秀な税理士が沢山いらっしゃる中で、私にしかないものといったら、私の人間そのものであり「お客様に幸せになっていただきたい」という誰よりも強い思いしかありません。

芸術も人が織りなすものという点では、私が目指す税理士像に通ずるものがあります。
それゆえ「人」を大切にしたいという思いから、一般的な計算や申告業務中心ではなく、イレギュラーな事態や経験・交渉力が決め手となる税務調査立会いなど、人の力が究極に問われる「個別相談専門の税理士事務所」を立ち上げたんですね。

一般的には会計事務所と呼ぶことも多いですが、私にとって会計事務所とは、資格を持たない担当者もいて従来的な会計中心の事務所というイメージですね。山口玉美税理士事務所Tama Tax Tokyo(以下、Tama Tax Tokyo)は、いわゆる担当者がいなくて、税理士である私一人がすべてのお客様と直接接するので、あえて会計事務所ではなく税理士事務所としています。

もちろん、通常の税務申告や資料作成、時にはポチポチと会計入力をすることもありますが、それらは全て「お客様の人生の一部をお預かりする」というプロセスの中で派生的に生じた事であって、それが目的ではなくて。一番の目的はお客様の意思判断を助け、納税者であるお客様を様々な困難やトラブルからお守りすることです。

また、グローバルネーム「Tama Tax Tokyo」はハワイを中心とした国外財産や海外の現地法人についても関与しているために名付けたものでして、私Tamaにしかできないこと、Tax税金という誰もが行き当たる問題に対応する専門性、Tokyo世界の中の経済都市・東京人として恥じないパフォーマンス、という経営理念そのものでもあるんですね。

税務に限らず顧問先の業界特有の知識や、時には海外の文書に対して判断する必要があるため、語学力も問われ、難しいところでもありやりがいのあるところでもあります。
しかし、納税者・経営者の苦労に比べれば、自分の苦労は少しも大変ではないですね。

山口さんならではのお仕事の特徴は何ですか?

——税理士は「税務に関する幅広い相談」に応じる職業ですが、Tama Tax Tokyoならではのお仕事というのは具体的にどんなことですか?

「医療業界に詳しい」「イレギュラー対応」「ハワイ投資家支援」
通常の税務申告・税務代理・相談業務の他に、Tama Tax Tokyoの特徴として大きく3つ、あります。

一つに、平成20年から東京保険医協会顧問税理士団の一員として「医療税務に関するサポート」をしており、開業医向けセミナーや個別相談を担当しています。また前事務所で医療専門の事業部に所属していたこともあり、現在お客様の半数以上が診療所や訪問看護ステーション、調剤薬局などの医療関係ですね。

二つめはイレギュラー対応。
実例でM&A案件ですが、今年の2月末、確定申告シーズン真っ最中でした。とある個人診療所の医師が突然病気で倒れて事業廃止せざるをえない状況となり、私の顧問先である医療法人に「診療所を買い取ってくれませんか?」という話が舞い込んできました。
私は顧問先から今すぐ打ち合わせに来てほしいと言われて駆け付けました。

しかし、その倒れた先方経営者側の顧問税理士は確定申告が終わる3/15まで電話にすら出てくれなかったという状況だったのです。そして、確定申告後になったら今度は「営業権が安すぎるからそんな金額で売るべきではない」とご家族にアドバイスをした様で、売り手側も最初は営業権の代金などいらないから患者さんをどうぞお助け下さい、とおっしゃっていたのに心変わりして欲が出てしまったようなのです。当方顧問先が代診の医師を送り込み支援していたという状況下で、主治医がいなくなって不安に思う患者さんもいます。そして医療法人の認可は時間がかかるので、事業譲渡の交渉は非常に急を要するものでした。今回のケースにおいては営業権どうのこうの言っている場合ではなかったのです。

しかし、その税理士の発言により、当方顧問先のご厚意が無になってしまったといいますか、先方(売り手)と当方顧問先(買い手)との交渉がおかしな方向に行ってしまい、私の知り合いの弁護士さんに出動していただく事態となりました。結果的に当方顧問先との交渉はとん挫に終わりました。その後、当方顧問先が別の買い手候補の医師をご紹介し、その方からの相談も私が承り、無事に事業譲渡がなされました。

売り手側の顧問税理士としては、確定申告の忙しい時期にそんなこと相談されても困る、というのもあったでしょうし、顧客に儲けさせる事が仕事だと思ったのかもしれません。同業者としてはある意味共感できます。しかし、私のスタイルはそうではありません。イレギュラーな事態においてこそスピーディーな対応が求められます。そんな中で、決して目先の利益だけではなく最終的に何が一番幸せなのか?を顧客とともに考え提案してゆきたい、と思っています。

三つめのハワイ投資家支援については、顧問先がたまたまハワイに不動産を購入したいと言ったことがきっかけでした。ハワイに限らず、国外に財産を持つ方については、日本の税法における「外国税額控除」などの国際課税の理解が必須なだけでなく、財産が実際にある国、たとえばハワイだったらアメリカにおいての確定申告も必要なんですね。

現在は、ハワイにある現地法人の英文会計の処理を承るとともに、ハワイ州の会計士さんと連携して日米の税務支援にあたっています。また、今後は国際相続も増えてくると思います。アメリカの遺産税は、日本税法に比べると相当多額でない限り、税金がかからないです。ところが、税金以前に名義変更等の手続きが非常に厄介ですので、税金だけではない生前対策が必要になります。アメリカの弁護士さんや銀行の方に直接実務的な事を聞いたりすると、書物だけでは得られない情報が沢山あるんだな、と実感しますね。

ハワイに財産というと、富裕層だけの資産運用や課税逃れといった良くないイメージを抱く方も多いかもしれません。しかし、米国では富裕層に限らず自分を守るために資産運用は当たり前にやっている事だそうです。税金として払うべきものはきちんと払う、そして資産はしっかり増やせばいいと思います。

——最近新しく立ち上げられたHPがハワイがモチーフなのはそこからなんですね。

はい。顧問先から頂いた課題が私にとっての大きなチャンスになったのですが、ハワイの気候やアロハ精神、日本人の受け入れ体制があるということでハワイが好きになりました。

後は、前々事務所の所長先生が海外の仕事をしていて、いつか自分もグローバルな仕事がしたいと思っていたんです。英語力はまだお恥ずかしい限りですが、英文ドキュメントを見たり、外国の方とメールのやり取りをする事は当たり前になって来ました。専門用語については英語で直接覚えているものもありますね。

山口さんの強みである「相談力」について

——山口さんのお仕事のキーとなるのは個別相談とお伺いしました。もっと具体的に教えてください。

「相談力」=総合判断力+人脈+顧客に対する熱意 
最近、特にM&Aや事業承継、相続対策のご相談が増えています。様々な出来事や問題に対し、どう対処すればよいのか?どのような専門家が必要なのか?お客様には判断できないような場合も多いですし、相続における紛争など税理士だけでは解決できないケースも多いです。
税理士=節税を提案する人、というイメージがするかもしれないですが、実際には常に総合的に物事を見て何をすべきなのか?というもっと大きな観点から判断をし、他の専門家への橋渡しも含め提案しています。

特に、イレギュラーな事が起きてパニックになった際や誰に相談したらよいのか分からない場合、トップも経理担当者もとにかくまずは山口にご相談くださいと言っています。そして、私だけで解決できない問題については、誰に何を相談すれば一番スムーズなのかをお話し、場合によってはご紹介もします。弁護士、司法書士、行政書士、社会保険労務士、弁理士、中小企業診断士、不動産鑑定士、保険代理店、会計入力代行、経理スタッフ派遣会社、Webデザイナー、企業研修トレーナー。海外ではハワイ州の会計事務所・銀行・不動産・保険会社など。かなり色々なご相談事をカバーできるのではないでしょうか。

——個別相談のみとしたのには何かきっかけがあるのでしょうか。

私は、人と腹を割ってじっくり話したいと思うタイプでして、お客様が私を必要とするタイミングになるべく早く応えてあげたいと思うので、会計入力などの基礎的かつルーティンな業務に時間を拘束されるワケにはいかないのですね。

また、私自身が相談を受ける必要があるため、担当者制を敷いて規模を拡大することは考えていないんです。

月次顧問契約にすれば、たとえ一度も相談が来ないとしても月々の顧問料は発生します。でも、それで私にお金が入ってきたとしても、お客様にとって生きたお金を支払ったという実感がないならば、私はちっとも嬉しくないんです。お金に関する相談を受けているのに私自身が無駄なコストを増やしてしまったら意味ないでしょう?

そこで、ご相談の都度お支払いいただいた方がお互い気持ちが良いかな?と思い個別相談中心の方向性を決めました。
儲けは結果的に後からついて来るものであって、目指すものではない、と思っています。

私はお客様を芯からサポートしたいので、もしかしたらお客様が聞かれたくないことを聞いてしまうかもしれません。
納税者は千差万別ですけども、私は誰からも当たり障りなく支持されることを望んではいないんですね。私に対し心を開いて話してくれる人だけでいい、その人たちのために集中して一生懸命やりたいんです。

なので、月次顧問契約のお客様は10数件あるんですけども、今のお客様へのパフォーマンスを低下させないために、また、新規のお客様には相性を判断頂くお見合いのような場としてご活用いただければと思い、最初は個別相談のみのご対応としています。

最後に、このページをご覧の皆さんにメッセージをお願いします。

税理士の選択=人生の選択
私でなくても良いので、皆さんにとって本当に良いと思える税理士と出会ってほしいな、と思っています。

人は日々、様々な選択に迫られながら暮らしていると思いますが、税金に限らず知っていると知らないでは全く運命が違ってしまうこともありますし、税務調査では数千万円~数億円単位の争いになったこともあります。

しかしながら、一般的な税務アドバイスについては、どんな税理士であっても当たり前にできることだと思いますので最終的には人と人との相性なのかもしれません。皆さんの必要に沿った税理士と出会う事が、一番の幸せにつながると思います。

突き詰めると、私にとって税理士という肩書は、お客様から相談頂く一つのきっかけに過ぎないのかもしれません。そして、お客様が本当に困った時、相談したいと思う時にこそ私の出番だと思っています。

まとめ

唯一無二の税理士
ここまでのお話を振り返って、山口さんは、「唯一無二」の税理士といえるでしょう。たとえば、すでに顧問税理士がいるところでも、日々の会計業務はやるけれどM&Aや事業承継については知りません、と言われた場合や税務調査立会いをお願いしたい、などスポット的に山口さんに仕事が降られることがあるそうです。いわばイレギュラーな出来事に対する「最後の砦」ですね。

また「こんなことも税理士に相談して良かったんですね~」と思われるお客様が多いそうなんです。それは、お客様の税以外も含めた「背景」の部分を聞くことで、トータルで人生をサポートしていきたいという山口さんの熱意の表れによるものでしょう。

ご本人も「やっぱり、心を開いてくれると嬉しいですね。」とおっしゃっていました。本当に困った時は山口さんにご相談されてみてはいかがでしょうか。きっと親身になって聞いてくれるはずです。

山口玉美税理士事務所 Tama Tax Tokyo
https://tamatax.tokyo/

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