岡山から日本へ、世界へ。共に育つ永続的な成長モデルを創造する~ディレクターズ株式会社 代表 井上 安立さん~

先生ビジネス百科
文:加藤 寛幸(中小企業診断士)/編集:志師塾「先生ビジネス百科」編集部
インタビュー対象:井上 安立(いのうえ やすはる)様
タイトル:岡山から日本へ、世界へ。共に育つ永続的な成長モデルを創造する

もともと、講師を目指していたわけではなかったといいます。
「10代の頃から、会社を5年ほど務めたら、そのあとはコンサルタントになって社長をしたい、と思っていました。」
今回は、岡山のコンサルティング会社「ディレクターズ株式会社」代表取締役の井上安立(いのうえ やすはる)さんにお話を伺いました。井上さんは、ご出身地の岡山と大阪を拠点に、都銀をはじめとする大手企業や地場の企業に向けて経営コンサルティングを行っています。また、「使命」を基にしたビジネス展開を構築するリーダーを対象にした「使命経営塾」や、経営、人事、財務を学ぶ「エクゼクティブコース」を運営するなど、講師としても活躍されています。

学生時代からのビジョンを叶え、岡山で再出発

井上さんがコンサルタントとしてキャリアをスタートしたのは、27歳の時のことです。学生時代に思い描いた通り、大阪の大手鉄道会社で5年間会社員として営業を経験した後、社労士や税理士の仲間とともに、地元の岡山でコンサルティング会社を起業します。
学生時代に描いたビジョンをその通り実現した井上さん、まさに順風満帆です。当初は中小企業に対する計画作成が主な業務でした。クライアントに対して経営改善計画や事業再生計画を立案する日々でしたが、その後の案件に繋がらずジレンマを抱えるようになります。
「計画を作るだけで終わってしまい、コンサルティングの核心であるクライアントの組織変革や社内変革まで踏み込むことができませんでした。」

コンサルタントとして再び大阪へ

大阪に進出したのは、より大きな案件の受注を目指したことに加え、自身もコンサルタントしてより実践的な経験、ノウハウを若いうちに蓄えたいという思いからでした。
「地元に貢献したいとはいえ、ノウハウやビジネスはやはり東京や大阪に集まるので、まずは大阪に進出することにしました。」
以後、井上さんは大阪と岡山の2拠点でコンサルティング事業を展開していきます。大手の顧客を狙って受注を獲得していく過程で、コンサルティングの一環として、井上さん自身もセミナーを開講するようになります。
そのきっかけは、クライアントからのある相談でした。
「人事制度を作っても、管理職が部下の評価をできないし、面談もまともにできていない、という相談を受けました。そこで、まず面談セミナーを実施しました。コンサルタントとして計画だけの提案になってしまうと、そこで成果を出すのは難しいと思います。例えば営業コンサルティングの場合にただ手法だけを教えても、営業のトレーニングも教えないとやってもらえませんし、戦略コンサルティングの場合には、管理者の方にマネージングトレーニングを教えないと戦略を実行してもらえません。クライアントにきっちりと成果を上げてもらうために、研修やセミナーにも力を入れるようになりました。」

永続的な成長を見据えて、見えてきた課題

井上さんの現在の主要なクライアントは、大手上場企業から地元の中小企業まで多岐にわたり、これらの顧客から長期にわたる契約を受注しています。
井上さんのセミナーでは、まずそれぞれの受講生にそれぞれの課題を出してもらいます。実際の部下の名前を書いてもらってシチュエーションを具体的にイメージしてもらい、解決策まで落とし込みます。受講生にとって実務に落とし込みやすいこのセミナーは好評を博し、それをきっかけに管理者育成コンサルティングへと拡大することで、クライアントから長期の受注を獲得してきました。
すでに十分成功しているように見える井上さんですが、更なる事業の拡大を目指していくなかで課題に突き当たります。
「これから先、顧客を増やして更に成長していくことを考えたとき、個人の人脈やご縁だけではちょっと限界があるな、と思ったのです。そこでweb集客をきっちりとやっていきたい、webマーケティングのノウハウを確立して、自社の所属コンサルタントや周囲のメンバーも実行できるようにしたい、と思うようになりました。」

「志師塾」との出会い

すでにプロのコンサルタントとして十分な実績を持つ井上さんでしたが、数あるセミナーの中から、「志師塾」の「先生業のためのweb集客セミナー」を選びました。
「志師塾」に惹かれた理由は、「志師塾」が短期間でwebマーケティングの成果が上がることをPRしていたためだといいます。さっそく井上さんは説明会に足を運びました。
「清永さん(清永健一氏、「志師塾」東京校・大阪校統括講師)の話を聴きました。情熱のある人柄に加え、とことん世話をしてくれるという雰囲気がものすごく伝わってきました。経歴も、自分と重なる部分や共感できる部分がたくさんありましたし、しかも説明される内容もノウハウに裏打ちされていました。この方から教えてもらえるなら大丈夫だ、と信頼して受講を決めました。」

期待通りの成果と想定外の収穫

井上さんにとって、「志師塾」の講義内容は十分期待に応えるものだったといいます。

まず一点目に、当初の目的であったwebマーケティングのノウハウが習得できたことです。
「志師塾」の講義では、webを通じて顧客との関係性を構築するための実践的なノウハウを提供しています。
「web集客の全体の流れ、見込み客リストの作成から関係構築のためのブログやメルマガの発信などの具体的なものまで、技術的なポイントを分かりやすく教えてもらいました。内容もしっかりしていたので、受講を修了した今は、それらの内容を自分がしっかりと実践するだけです。」
現在は、さらなるwebコンテンツの充実に向けて、経営するディレクターズ株式会社のホームページで着々と準備を進めています。

二点目に、コンサルタントとしての自身の役割を再定義できたことです。
「『志師塾』の講義では、webを作る前のポジショニングやキャッチコピー、サービス内容のネーミング手法も教わりました。これらの重要性を理解し、改めて整理できたのは、非常に良かったです。」
受講後、井上さんはコンサルタントとしての自身のスキルを改めて見直し、新たにポジショニングを行いました。それが「世代交代コンサルタント」です。井上さんのコンサルティングでは、まず戦略を作るというところをベースに、その戦略や培った営業手法を通じてクライアントの業績を上げ、次世代の人材を育てることを目指します。そこには面談や評価といった人事コンサルティングの手法も活用しています。これらの「自分のできること」を、志師塾の講義を通して改めて見つめなおした結果、「世代交代」という新たなポジションを見出した、といいます。
「清永さんに教わったセミナーの進め方や自己紹介の進め方を早速実践しています。お客さんの反応もすごく良いですし、ポジショニングやブランディングを見直すだけで仕事が獲れてしまうこともあります。『見せ方』でこんなにも結果が違うのか、とちょっと驚いています。」
団塊の世代の労働者が大量に引退した「2017年問題」は記憶に新しいですが、今後2020年を控えて経営者の世代交代はさらに加速すると見込まれます。これに伴い、事業承継のできるコンサルタントのニーズもさらに拡大していくでしょう。井上さんは、自身のスキルを再度見直すことにより、コンサルタントとしてのサービスラインナップ拡充の切り札を手にしたのです。

三点目に、同期のクラスメートの存在です。
今回井上さんが受講した大阪の教室では、同じクラスの受講生が約20名。すでに活躍している経験豊富なプロのコンサルタントや講師が多く、かつその多くがwebマーケティングのノウハウ習得を受講目的にしていたといいます。
「もともと私の受講目的が明確だったので、はじめは人の繋がりはあまり期待していませんでした。でも、受講生はコンサルタント出身の方が多くて、その中にはすごい能力を持っている方や、経験の豊かな方が大勢いることが分かりました。でも、何故かみんなweb集客が苦手なんです。学びたいことが同じで、自分自身の将来のモデルにしたいような方がたくさんいて、面白い方ばかりなんです。」
講義が終わった今でも、受講生同士で毎月集まって勉強会を行っているといいます。
「受講を終えて3か月を過ぎましたが、まだ『志師塾』の課題を全員がクリアしていないんです。1つ目は名刺を完成させようとか、次は全員が紹介し合えるサービス内容を完成させようとか、集客用のwebページを完成させようとか。みんなで『全部作りましょう!』と声掛けて、助け合っています。」
受講生同士で一緒に新たなコンサルティングやセミナーの受注を目指したり、仕事の紹介をし合ったり、と今後の展開が広がったのは、思いがけない収穫でした。

次の時代の経営モデル ~低成長の社会における永続型モデルを立案~

井上さんに今後の展開について伺いました。
「まずは自分のノウハウ、サービスを更に作りこんで、自分のオリジナリティのあるノウハウを書籍にできるようブラッシュアップしています。加えてそれらをwebでも伝えられるようにしていきたいです。」
既にコンサルタントとして、また講師としても豊富な実績を持つ井上さんですが、これらの経験とwebマーケティングのノウハウを合わせて、新しい経営の形を岡山から発信していくことを目指していきたいといいます。今後の日本が成長するカギと考える医療、介護、農林、製造、といった「10の分野」を設定して、新たな経営モデルを作ることが今の井上さんの使命なのです。
「おやじの昭和型経営は、右肩上がりで伸びてきた時代です。しかし、これから息子が継いでいく今後の経営では、20年30年と続けていくために、経営のやり方を変えていく必要があります。そこを経営者をはじめ地元の方々と一緒に作っていけたら面白い。地元岡山から、今後の世の中で必要とされる『10の分野』での循環型・永続型のモデルとなるような会社を仲間と一緒に作って、地方から発信していきたいです。」
井上さんは、これをどのように実現していくのでしょうか。
「自分で経営することを考えたこともありました。でも、これまでのコンサルティングの経験から、入れ込みすぎると性格が悪くなることが分かりました(笑)。そこはリーダーとなる人に任せて、私はそれをサポートしていきたいです。」
井上さんは、根っからのコンサルタントなのです。次の世代に通用する新たな循環型モデルを、家族が暮らす岡山から日本に、世界に発信したい。そのために、井上さんは、次代のリーダーを育成、支援するコンサルタントの立場でこれに挑戦しています。

次世代のリーダーを育て、サポートする「世代交代コンサルタント」

経験豊富なコンサルタントとして、大手上場企業から地元の企業まで、多様なクライアントと長期の関係を築き、講師としても十分な実績を持つ井上さん。落ち着いた無駄のない語り口は「先生業」としての長い経験を感じさせ、その親しみやすい人柄からは、クライアントや受講生から高い信頼を集めていることが伺えます。

井上さんは、これまでの実績や業績に安住せず、新たなビジネス拡大のツールを求めて「志師塾」の門を叩きました。その結果、webマーケティングのノウハウを得ただけでなく、クラスメートとなった多くの優秀なコンサルタントと共に、新たなビジネスの機会を広げようとしています。
今後はコンサルティングを通じて、クライアントだけでなく日本中に通用する長期的な成長モデルを創ることを目指しています。岡山から新たな日本を動かす波が広がるとき、その波の中心を「世代交代コンサルタント」が支える。次の世代へと繋がる新たな経営モデルの実現に向けて、井上さんは今日も全国を駆け回っています。

文:加藤 寛幸(中小企業診断士) / 編集:志師塾「先生ビジネス百科」編集部

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