近年、多くの行政書士をはじめ士業の方が、
- ホームページ
- ブログ
- SNS
を活用しています。
しかし、最終的にはリアルで営業をかけるしかありません。つまり、見込み客を獲得し、自分自身の目の前に連れてくるためのツールがWebということです。今回、そのWeb集客の具体的なノウハウについてご紹介させていただきます。
この記事の目次
行政書士が営業をするときに準備しておくべきこと
別の記事にて、行政書士のWeb集客で大切な5つのポイントの中に「独自のポジションを創る」ということをお伝えしました。
行政書士に合う営業方法はやっぱりリアル?それともネット?
ここでは、Web集客に限らず、営業をするときに準備しておくべきことをご紹介します。
行政書士の価格競争
行政書士を含む士業の方々は、目に見えない無形の商品を、高額で売っているため、とても売りづらい商品を扱っているという特徴があります。行政書士の方の中には、つぎのような経験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
- 以来されて提案書を作成したが、結局受注できなかった…
- 「高いのでもっと安くしてくれないか」と価格ばかり見られてしまう…
- そもそも提案できる見込み客さえいない…
- 紹介をもらうために、足を動かしたが、結局紹介はもらえなかった…
このように、お客様からしてみると、行政書士が「何ができるのか」を理解していません。結局、他の行政書士と違いが分かりづらいため「価格」で判断するお客様が多いのです。だからこそ、営業するためにとても重要なことは、
「自分自身の価値をお客様が理解できるように、明確に伝える」
ということです。
いくら自分の腕が良く、自信があったとしても、自分の価値がお客様に伝わっていなければ、お客様から信頼されることはありません。したがって、単価の安い仕事しか受注できなくなってしまうのです。これを克服するために大事な2つのポイントがあります。
- ポジショニングを明確にする
- 価値を伝える言葉を持つ
ポジショニングを明確にする
行政書士という肩書きだけでは、お客様から選ばれる理由にはなりません。選ばれる理由を明確にするために「ポジショニング」を明確にする必要があります。ポジショニングとは、簡単に言うと「お客様に選ばれる独自の場所を見つけること」です。このポジショニングを明確にすることでお客様が自分の価値を理解し、依頼される理由ができるわけです。多くの行政書士の方がこれを怠り、行政書士という資格だけで食べていけると勘違いしています。
価値を伝える言葉を持つ
ポジショニングが明確になったとしても、その価値をお客様に上手く伝えられなければ意味がありません。価値をお客様に伝えるための伝達力を高める必要があるわけです。一番良い例が、『自己紹介』です。
「行政書士をやっている○○です。私の趣味は…」
といった自己紹介では、顧客を獲得することはできません。顧客を獲得するための『言葉』を作る必要があるのです。そして、自己紹介の情報は、結果として口コミとなり、お客様や取引先などで広まっていきます。この2つのポイントは、リアルで営業をするときも、Webで集客するときも両方必要です。さらに、リアルもネットも一致していなければなりません。これを踏まえたうえで、Webを上手く活用すると成果につながりますので必ず準備していただきたいポイントです。
行政書士が成功するためのホームページ
それでは、具体的なノウハウについてご紹介させていただきます。
Web集客と聞くと、最初に思い浮かべるのがホームページではないでしょうか?なかには、「ホームページを作ればWebで顧客を獲得できます!」とホームページ制作会社から営業の電話がかかってきたことがある方もいらっしゃるかと思います。
キレイなホームページが作れたとしても、顧客を獲得するホームページを作ってもらえるかどうかは分かりません。ホームページ作成には、デザインだけではなく、マーケティングも必要な要素なのです。そのため、行政書士のマーケティングを知らない場合、成果の出るWeb活用はほぼ不可能と言っても過言ではありません。
実際、「キレイに作ってもらったけど、全く反応がない」という声をよく耳にします。
そもそも、行政書士の使う用語が分からないため、ホームページ会社とは会話が成り立たないといった話もあります。やはり、行政書士に適したWeb集客ノウハウが必要なのではないでしょうか。
行政書士がホームページを作るためのポイント
行政書士がホームページを作る際に特に重要なポイントは次の3つです。
- キャッチコピーで顧客の心をつかめ!
- 誰に向けたメッセージなのか?
- ゴールを明確にする
キャッチコピーで顧客の心をつかめ!
『3秒の壁』ということを聞いたことがある方はいらっしゃるでしょうか?
実際、ホームページに訪問したお客様の大半は約3秒で「自分にとって、有益な情報か」どいうことを判断するそうです。つまり、そこで3秒の間に自分自身の見込み客となる方へ価値を伝えられなければ、その一瞬だけでホームページから離れてしまいます。(これを、離脱と呼びます。)
この『3秒の壁』を越えるためにもキャッチコピーで顧客の心を一瞬でつかむことが大事なのです。
誰に向けたメッセージなのか?
幅広くできることがあるため、お客様は「この人は何ができて、何ができないのか」がよく分かっていません。また、ホームページに訪問するお客様は、何らかの悩みや問題を抱えています。そのような時に、お客様がホームページを見て、
「ここなら悩みや問題を解決してくれそうだ!」
と思ってもらえなければ離脱していってしまうのです。
だからこそ、ホームページを作る際に
「どんな悩みや問題を持った方向けのものなのか」
「自分がそういった方の問題をどんな風に解決できるのか」
ということを明示しておく必要があります。そうしなければ、お客様に振り向いてもらえず、ホームページから去っていかれてしまうのです。
ゴールを明確にする
よく、ホームページを制作することがゴールになってしまっている方が多いのですが、ホームページを通してお客様にどういったアクションを取ってほしいのかということが最も重要になります。つまり、ゴールを決めてから逆算してホームページを設計していくことができるわけです。例えば、『資料請求』なのか、それとも『無料個別相談の申込』なのかお客様に取ってほしいアクションを自分の中で決め、そこから逆算してホームページの設計を考えてみてください。
行政書士が成功するためのブログ
ホームページの次にブログを思い浮かべた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今やブログは、アレンジの幅も広がり、ホームページを持たず、ブログだけで集客をしている行政書士さえいます。ブログの代表と言えばAmebaのブログ、いわゆる「アメブロ」ではないでしょうか?では、ホームページとブログの特徴をそれぞれまとめてみましょう。
【ホームページの特徴】
- 公式の顔として、信頼性がある。
- 更新をするのが大変である。
- 基本的に『待ち』のスタイル。
【ブログ】
- 個人の顔として、ブランディングできる。
- 更新が簡単である。
- 『攻め』のアプローチが可能である。
というような特徴の違いがあります。どちらが良いということではなく、良いところを上手く活用するということです。
つまり、結論から先にお伝えすると、ブログで頻繁に情報発信をすることによって関係性を作り、信頼性のあるホームページでビジネスに導くことが望ましくなります。行政書士を始めとする士業の方々は、目に見えないサービスを高額で提供するため、顧客との『関係性』が非常に重要になってくるわけです。そのため、物販と同じようなWeb集客術を活用しても士業ではほとんど効果が出ません。
ホームページとブログを組み合わせよう
ホームページとブログを活用するために大事なポイントは次の3つです。
- 個人の関係性構築を目的とするブログでは、ビジネス色を出しづらい
- 旬なネタ情報を発信するためには、ブログが適している
- アクセスを集めるには、ホームページよりもブログの方が適している
個人の関係性構築を目的とするブログでは、ビジネス色を出しづらい
関係性を作る際、ビジネス(セールス)の面が前面に出ているブログは誰も積極的に読もうとは思いません。そのような印象を受けたブログを見たことがありませんか?なぜなら、人は本質的にセールスされることを嫌うという特性を持っているからです。ウリウリ感満載のチラシを見ても、心は簡単に動かないのです。ブログで関係性を築こうとすると、セールスっぽさを押さえ、有益な情報発信を続けることが大切になってきます。
では、ビジネスを目的とする場合はどうすれば良いでしょうか?
そこで、公式の顔であるホームページが役立ちます。Webを閲覧する訪問者は、ホームページに対してサービス内容や価格、組織に関する情報を求める傾向にあります。そのため、ホームページにサービスや価格などの情報が掲載されていても特に嫌悪感を感じることはありません。むしろ、サービスや価格を丁寧に掲載していることで信用度が上がるのではないでしょうか。
1個100円のような汎用品ならともかく、独自のサービスや商品を提供する場合、信用力は欠かせないものです。ブログだけの露出よりもブログからホームページに導くことによって、信用力をアピールすることができると思います。
旬なネタ情報を発信するためには、ブログが最適
旬なネタをWebで発信することにより、タイムリーでお客様との関係性が構築でき、信用を得ることができるのです。旬なネタを提供することで、
「この人は最新動向を踏まえてサポートしてくれるんだな」
と感じてもらうことができるのです。こうした点を実現しようとすると、ブログは適しているツールです。ホームページを改変しようとすると、ホームページツールを活用するか、委託業者にお願いするかのいずれかになると思います。そうした手間を考えると、ブログで簡単に情報発信できるのでブログ活用の方が良いのではないでしょうか。
アクセスを集めるには、ホームページよりもブログの方が適している
ホームページでアクセスを上げることももちろん可能ですが、そのためにはSEO(検索エンジンで検索結果を上位に表示する技術)など多額の費用が必要になってくることが多いです。基本的に、ホームページは『待ち』のツールです。その一方で、ブログ(特にアメブロ)であれば、読者登録やペタ(ブログを見た形跡を残す機能)、コメントなどアクセスを無料で集めることができます。これらの理由から、
「ブログでの多頻度情報発信によってアクセスを集めて関係性を作り、信用あるホームページでビジネスに導くことが望ましい」
という考え方で、Web集客の仕組みを構築していけば良いでしょう。
行政書士が成功するためのFacebook
SNSの代表的なツールとしてFacebookがあります。もしかすると、ホームページとブログよりも先に思い浮かんだ方、や反対にSNSで集客ができるのか?と疑問に感じたかたもいらっしゃるかと思います。最近では、行政書士もFacebookをビジネスに活用している方が多いです。
では、Facebookはどのようなメリットがあるのでしょうか?
今まで、Facebookを代表するSNSが本格的に普及するまでには、アクセスを集めるには『広告』や『SEO』といった手法が主流でした。しかし、SNSの登場によって、お金を掛けなくても、手間暇さえかければ多くのアクセスを集められることができるようになってきています。これが、Facebookを始めとするSNSのメリットです。しかも、広告やSEO(有償サービス)などと異なり、それらの効果は蓄積されていきます。単にアクセスを集めるのではなく、あなたの考えや発言に共感してくれる、関係性のあるアクセス(見込み客)を集めることができるのです。つまり、長期にわたって関係性のあるアクセスを集められるツールがSNSというわけです。
このように、Facebookを活用することで、顧客との『関係性』が大事な行政書士にとって、Webで集客する上での大きな基盤となります。Facebookもブログと同様に、ビジネス色を出し過ぎては、見込み客が離れていってしまいます。なぜなら、Facebookの一番良いところは、簡単に「いいね!」ができるようなコミュニケーションの軽さが、万人に好まれているからです。しかし、Facebookも上手く活用することで、ブログ・ホームページへの動線を作り、その動線へと見込み客を導くことが可能です。これにより、アクセスアップが可能になります。では、Facebookをビジネスに上手く活用するためには、どのような手法があるのでしょうか?そのひとつに、Facebookページというものがあります。このFacebookページというものは、ファンクラブを作るイメージです。作成したテーマに興味のある人が、「いいね!」を押すことにより、その人達に向けて、情報を発信することが可能です。さらには、AさんがFacebookページに「いいね!」を押すと、Aさんの個人のタイムラインに、Facebookページに「いいね!」を押したということが記録に残ります。そして、Aさんと友達であるBさんやCさんがそれを見て、興味を持てば、Facebookページに「いいね!」を押すことが可能です。
このようにして潜在的な見込み客を発掘していくことができ、非常に拡散力が高いため、Facebookページを集客のツールとして使うことは効果的です。また、このFacebookページに「いいね!」を押している人へは、継続的に情報を配信していくことができるので、行政書士のような士業の方にとっては、顧客との関係性を築く上で、非常に有効なツールとなるわけです。
いかがでしたでしょうか?
Webでの集客方法をより具体的にお伝えさせていただきました。何度かお伝えしているように、ネットかリアルのどちらが良い営業方法というわけではありません。この時代を勝ち抜くためには、どちらも必要なのです。このノウハウを活用し、社会に貢献できる一人となることを願っております。