Last Updated on 更新日2019.4.28 by 44@jyuku
近年、企業でも、個人事業主でもブログを集客ツールとして活用している方が増えています。ブログの利用人数は年々増加傾向で、株式会社サイバーエージェントが運営している「アメーバブログ(通称:アメブロ)」は、利用者人数が4,000万人を超えています。
ブログの優れた点は、ストック型のメディアを個人レベルで簡単に作れる事です。24時間365日稼働する営業ツールとして、集客に繋げることが可能となるわけです。その反面、更新が続かない、アクセスが伸びない、などの理由で集客に活用できていない悩みも散見されます。
本記事では、ブログの特徴を掴みながら、集客につなげていく活用方法のノウハウをご紹介していきます。
ブログに関する世の中が取り巻く状況
ブログとは、Webページに論評や日記などを記していくウェブログ(weblog)の略となります。大きなジャンル分けを行うと、ブログはソーシャルメディアの一部となります。ソーシャルメディアには、ブログの他に、Facebook、TwitterなどのSNS、YouTube、ニコニコ動画などの動画共有サイト、LINE、WeChatなどのメッセージングアプリといったものがあり、スマートフォンの浸透とともにコミュニケーションのインフラとして多彩な形態をとっています。
以前は、ブログとは公開日記のような活用方法が一般的で、著名人の日々の体験や私的なニュースサイトとして活用されていました。しかし、ブログのソフトウェアが充実するに従い、企業やクリエイター集団などが対外向けの活動報告としても活用するようになっていきました。その結果、現在ではブログを集客ツールとして活用している企業や個人事業主も珍しくなくなりました。また、アフィリエイト広告が増加したことから、ブログにより広告収入を得る人も増加しています。
このような社会情勢の変化に伴い、ブログは非常に安価な広告としてビジネス利用できるように進化を遂げてきたのです。では、実際にブログを書くことで、どのように集客に繋げていけばよいのか。そのノウハウをご紹介いたします。
読者は特定の1人に向ける
ブログを書く際に、最も重要な点は「誰に向けて書くのか」です。つまり、「ターゲットを明確にする」ことです。より多くの方へ伝えるために、一般論でまとめてしまおうとする記事では、ブログに込められるメッセージが弱くなってしまいます。記事の内容が伝わらなければ、集客にもつながりません。
例えば、「人事コンサルティングの活動紹介」というブログ記事を書くと想定します。よくある士業の活動紹介のテーマですが、単純にご自身の活動を羅列しても読者には何も伝わりません。なぜならば、読者の層により知りたい情報が異なるためです。読者により(1)企業向けなのか、個人事業主向けなのか。(2)男性なのか、女性なのか。(3)採用に携わる人なのか、育成に携わる人なのか、定着に携わる人なのか。(4)活動拠点はどの地域なのか。などと、知りたいテーマが異なるためです。
ブログでは1つの記事で、1つのメッセージを伝えることに注力した方がより伝わります。そのためには、読者を1人に絞り、その方に伝わるような記事にする必要があります。その結果、より多くの人にメッセージが伝わり、その中からより興味を持った方を集客することができるわけです。
結論は明確に書く
ブログを集客ツールとして活用するために、「結論を明確に書く」ことは必要不可欠です。なぜならば、結論が不明瞭ではブログを読んだ意味がなくなってしまうからです。そのブログでは、一体何を伝えたかったのか、この部分が結論となります。この結論が誰が読んでもわかるように、「明確に」書く必要があります。結論を書く場所は、タイトル、本文の始め、本文の終わりの3箇所の候補があります。
結論の場所は、「ノウハウの紹介」か「実績の紹介」で分類することを考えてみてください。ノウハウ紹介の場合は、タイトルや本文最初に結論としてノウハウを箇条書きがおすすめです。そうすることで、そのノウハウがどのようなものか興味を持った読者は本文を読んでくれます。実績紹介の場合は、本文の最後にどのような実績となったのかを記すことがおすすめです。タイトルや本文の始めで、実績の詳細を紹介したとしても、その実績を出るまでの背景がわかりません。実績が出るまでの時系列を書きながら、最終的にどのような実績となったのか、本文の最後にまとめるのがよいでしょう。
さらに集客につなげるためには、ブログを読んだ後のアクションが必要となります。ブログを読んだのち、読者には一体何をして貰いたいのか。お問い合わせなのか、店頭にきて貰いたいのか。このあたりの結論も明確に書き、読者を誘導することが必要となります。
子供でもわかる内容で書く
専門家としてブログを書く際に、注意すべき点は「子供が読んでも理解できる」ような書き方を心がけることです。読者に伝わらなければ、そのブログの意味をなさないためです。書き手が当たり前のように使っているキーワードが伝わらない可能性があることを前提にブログを書くようにしましょう。
例えば、財務諸表を見たことがない方に、B/SやP/Lと言っても何を示しているのか伝わらないと思います。特に専門的な内容を書く時こそ、上記のように伝わらない可能性を前提に書き進めてください。専門用語を使用する際は、注釈を入れて子供でもわかるレベル感での表現にすることが重要です。
このような言い回しをしていくことは、非常に手間のかかる作業かもしれません。しかし、その手間は読み手にも伝わります。読み手が読みやすい文章を書くことで、ニーズを組んだサービスを提供してくれそうだと思って貰える可能性があります。そのような細やかなサービスを考えたブログを作成することで、集客につながっていくのです。
読んでみたいと思われるタイトルをつける
ブログは、タイトルも非常に重要です。それは、タイトル次第でブログをクリックするか否かが決まるからです。ブログを読んで貰えなければ、集客にも繋がりません。上記でお伝えしたように、想定する読者にとって「読んでみたい!」と目を惹くようなタイトルにしなければいけないわけです。では、どのようなタイトルにすればよいのでしょうか。
まず、「タイトルは記事が完成してから考えるようにしましょう。」タイトルはブログを1文に要約したものです。ブログの内容が決まらなければタイトルも決まりません。
次に、「タイトルは複数候補考えましょう。」最初に思い浮かんだものを採用するよりは、様々な観点から検討する方が、より読者に刺さるタイトルになります。単純に単語を前後に入れ替えるだけでも、伝わり方は変わります。
そして、「伝えたいキーワードは前に配置しましょう。」タイトルは一般的に30文字前後が良いと言われています。その中には伝えたいキーワードが2〜3個程度含まれると思います。
例えば、「従業員のやる気を上げる方法」を知りたい時に、次のどちらのタイトルを選びますか?
(1)すぐに効果が出る!3つの従業員のやる気を上げる方法
(2)従業員のやる気がすぐに上がる!3つの方法
読者が最も知りたい情報は、「従業員のやる気を上げる方法」です。このキーワードが最初にくる(2)の方が、ブログは読まれる可能性が高いです。読者はタイトルをパッと見て、ブログを読むか決めていきます。
まとめ
近年、ブログをビジネスの集客ツールとして活用している事例は増加しています。ブログサービスも充実してきているため、不慣れな方でも簡単にスタートすることが可能となりました。ブログの強みとしては、書き手の考え方や価値観を読者に共有することができる点です。ブログとして事業の実績や大切にしている考え方などをストックしていくことで、古い記事が検索される可能性も高くなっていきます。
そしてブログを定期的に読んで貰える読者になって頂けると、書き手のサービス内容のみでなく、仕事に関する考え方やビジョンのようなものを知ってもらうことができます。読者は考え方やビジョンを知ることで、書き手に対する信頼感を増します。その結果として、集客につながります。例えば、ブログを高い頻度で更新していると、読者からは細やかなサービスを提供してくれるイメージを持ってもらえるかもしれません。
誰でも気軽に情報を手に入れられる時代となり、サービスの差別化はサービス内容ではなく、そのサービスの提供者にシフトしていると思われます。その際に、ブログを活用し、なるべく詳細な考え方や価値観を伝えておくと、集客率の向上につながっていくはずです。ぜひ、ご紹介したノウハウを参考にブログによる集客を目指してみましょう。
文:坂本敦史(中小企業診断士)/編集:志師塾「先生ビジネス百科」編集部