すぐに使える記事・文章の書き方

Last Updated on 更新日2018.11.23 by

記事や文章を書くことが難しいと感じたことはありませんか?文章にはレポートや論文など様々な種類があります。これらの種類に応じて、毎回書き方の手法を1から考えるのは効率的ではありません。そこで、今回は説得力のある記事や文章を効率良く書くための3つの代表的なフレームをご紹介します。皆さんが記事や文章を書く際、このフレームがきっとお役に立つと思います。是非ご覧いただき、実際にお試しください。

簡潔に要点を伝える「PREP法」

まず、PREP法をご紹介します。左から順番に、Point, Reason, Example, Pointの頭文字をとって、PREP(プレップ)法と言います。PREP法とは、結論→理由→事例→まとめの順に論理を展開する手法です。主に、意見を述べたり、論評したりするときに使用し、説明や解説記事などにも応用が可能です。主張したい内容を前面に出し、結論から始まり根拠と事例を述べ、まとめで総括する、といった読み手にとってわかりやすい文章の構成にすることができます。

具体例を見てみましょう。好きな飲み物を伝えたいとします。

例文:私はコーヒーが好きです。なぜならば、コーヒーを飲むと、とても気分がリフレッシュするからです。例えば、朝の出勤前にコーヒーを飲むことで、寝不足気味だったとしても、すぐに目が覚めるのでとても頭がすっきりします。また、食後に飲むととてもリラックスした気分になります。このように、生活の様々な場面で、気持ちを切り替えることができることから、私はコーヒーが好きです。

この文章をPREPに分解してみます。

P:結論「私はコーヒーが好き」
R:理由「気分がリフレッシュするから」
E:事例「目が覚めて頭がすっきりする、リラックスする」
P:結論「気持ちを切り替えることができるので、私はコーヒーが好き」

と文章が展開しています。

この書き方は、限られた時間で簡潔に要点を伝えることができるため、会社で上司に説明するとき、クライアントの社長さんに意見を述べる時など、多くの重要な場面で有効な手法です。使い方のポイントは、冒頭で結論を述べた後、「なぜならば」を挟むことです。そうすることで、話が自然に展開していきます。日頃よりPREP法を意識して、記事や文章を書いたり、話したりすると、フレームとして定着しやすくなります。

パソコンと手

承認を得る場合に使える「SPGA法」

2つ目のフレームは、SPGA法です。これは、ある士業の先生が考案した文章構成の名称です。一般的には馴染みがないかもしれませんが、とても便利な書き方ですので、是非自分のものにして下さい。左から順番に、Status、Problem、Goal、Actionの頭文字をとって、SPGA(スパーガ)と言います。状況・現状→問題点・変化点→ゴール・あるべき姿→アクション・承認を得たいこと、の順に論を展開する手法です。主に、許可や承認を得るための稟議書や申請書を記載するときに有効な書き方です。

具体例を見てみましょう。学生が個別指導の学習塾に通うことを認めてもらう話です。

例文:私は中学3年生で高校受験のため毎日勉強をしています。しかし先日の模擬試験の結果、苦手な数学の得点がとても低く、第一志望校の合格確率が50%と出てしまいました。私の目標は、入試本番前の最後の模擬試験で合格確率を80%にして、第一志望校に合格することです。そこで、課題の数学を克服するため、個別指導の学習塾に通いたいと思います。

この文章をSPGAに分解してみます。
S:現状「高校受験を目指している受験生」
P:問題点「模擬試験の結果が悪かった」
G:ゴール「志望校に合格すること」
A:承認を得たいこと「個別指導の学習塾に通うこと」

と文章が展開しています。

アクション・承認を得たいことを述べるときに、その根拠を補足することで、一層説得力のある記事、文章になるでしょう。この例文の根拠としては、個別指導を受けるメリットを書くと良いでしょう。例えば、わからないことを自分のペースで集中的に質問できること、従妹など知り合いが個別指導で志望校に合格した実績があることなどです。是非試してみてください。

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理解しやすい読み物を書ける「GKGM法」

最後の書き方は、GKGM法です。こちらもある士業の先生が考案した文章構成で、左から順番にローマ字読みで、Genzai、Kako、Genzai、Miraiの頭文字をとって、GKGM(ジーケージーエム)と言います。現在→過去→現在→未来の順に論理を展開する手法です。主に、ルポ、インタビューの記事などに使用される書き方で、時系列に並んでいることから、読みものとして理解しやすい構成です。

具体例を見てみましょう。

例文:花子さんの趣味はマラソンです。10倍以上の当選倍率があった念願の東京マラソンに出場し、見事完走を果たしました。そんな花子さんですが、昔から運動が得意だったわけではありません。子どものときは大の運動嫌いで、学校の体育の授業が嫌で仕方ありませんでした。しかし、年齢を重ねるうちに体重が気になってきました。そんな時、花子さんは職場の同僚から誘われてマラソンを始めることにしました。初めは大変だったのですが、走り終わった後の爽快感や季節の移り変わりを感じることができ、とても楽しくなりました。その後もマラソンを続けたところ、フルマラソンを完走できるまでになりました。これから花子さんは、他のマラソン大会に出たり、マラソンの楽しさを友人に伝えたりしていきたいと思っています。

いかがでしょうか?
この文章をGKGMに分解してみます。

G:現在「趣味がマラソン。東京マラソンに出場し完走した」
K:過去「大の運動嫌い。しかし、友人に誘われマラソンを始めると楽しくなった」
G:現在「フルマラソンを完走できるようになった」
M:未来「他のマラソン大会に出たり、マラソンの楽しさを友人に伝えたりしていきたい」

と文章が展開しています。

過去の記事を書くときに、失敗談や苦労話を入れると、さらに記事の奥行きが広がり、読み手が共感しやすくなります。自己紹介や人物紹介などのスピーチにも使えますのでとても重宝する手法です。

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3つの書き方をご活用ください

今回は、PREP法、SPGA法、GKGM法の3つの書き方をご紹介しました。記事や文章に応じて使い分けることで、読み手にとってわかりやすい文章が効率よく書けるようになりますので、是非お試しください。

文/木下岳之(中小企業診断士) 編集/志師塾「先生ビジネス百科」編集部

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