伸び悩む中小企業を二人三脚でサポートする ~エイチアールアイ合同会社 代表 羽谷朋晃さん~

志師塾卒業後、「低成長市場コンサルタント」として東京・大阪・名古屋を駆ける、エイチアールアイ合同会社代表の羽谷朋晃さん。腕一本で外資系企業を渡り歩いてきた羽谷さんは、企業変革を成功させた経験をもとに独立し、組織変革を手掛けるコンサルタントに転身。現在は、米国NLP協会認定NLPトレーナーの資格を活かし、企業変革の知見に心理学的なアプローチを加え、顧客企業へ二人三脚のサポートを提供しています。

業績が伸び悩む企業へ、変革するためのトレーニングを

―現在のお仕事の概要について、お伺いできますでしょうか。
業績がうまく伸びずに苦労なさっている企業のサポートをしています。顧客企業は、二代目、三代目の後継者社長さんがいらっしゃる中小企業が多いですね。
大阪にオフィスを構えていますが、大阪だけでなく東京、名古屋のお客様にもご贔屓をいただいております。

―どのようなサポートをされているのでしょうか。
顧客企業が今までに作り上げてきたビジネスのやり方を理解した上で、新しい視点を取り入れた戦略を策定します。加えて、顧客企業の従業員が「その新しい戦略を理解し、主体的に取り組んでいける」という状態になるまで、サポートをしています。ここが他社のコンサルティングサービスとの違いですね。

―具体的に、他社のコンサルティングサービスとはどのような違いがあるのでしょうか。
一般に、コンサルタントに企業戦略策定の仕事を依頼した場合、例えば「ブルーオーシャン戦略を作りました。はい、どうぞ」と納品するだけで終わり、ということが多くあります。
しかし、私が顧客としている中小企業は、「業績がうまく伸びずに苦労している会社」です。先代社長の時代など、過去に成功した時期はあれど、近年はずっと業績低迷を続けている企業です。このような企業には、共通する特徴があります。それは、「新たな戦略が決められても、その達成のためにどう動けばよいかわからず、アクションできない」という点です。アクションを起こす、自ら動く、ということに従業員が慣れていないのです。これは、従業員の能力に問題があるのではなく、単に慣れの問題です。
そのような企業に戦略をお伝えするだけでは、業績向上につながりません。そこで、顧客企業の従業員へ戦略を理解してもらうと共に、戦略を実行計画に落とし込み、顧客企業の従業員が主体的にアクションを取り組めるようになるまで、トレーニングを行います。

「なんとかなるさ」と退職し、企業変革コンサルタントへ転身

―羽谷様が独立された経緯について、お伺いできますでしょうか。

実は、独立したきっかけは、けっこういいかげんなものだったんです。新卒でジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社に入社したのですが、役職付きの部長以上の方々は、50歳ぐらいでみんな辞めていくんですよ。外資系にはよくある企業文化ですね。その先輩方の姿を見ていたので、ある種、先入観みたいなもので「自分も50歳くらいになったら、会社を辞めて独立するんだろうな」と思っていました。転職先の日本ベクトン・ディッキンソン株式会社も外資系でしたので、同じ環境でした。

―辞めてから進路を考える、というのは勇気がありますね。

いえ、先入観で「50歳になったら会社を辞めるものだ」と思い込んでいましたので、勇気があるというよりも「なんとかなるさ」という感じですね。
正直なところ、私は外資企業には勤めていたものの、英語が苦手だったんです。日常のコミュニケーションはできますが、ビジネス上のディスカッションとなると苦労しました。そのこともあって、50歳を過ぎても外資系企業で働き続けるという選択肢はあまり頭にありませんでした。会社を辞めてから、退職後に何をするのか決めたのです。

―会社員時代はセールスのスペシャリストだった羽谷さんは、「組織開発」や「企業変革」を専門としたコンサルタントとして独立なさっています。これらを専門分野とされた背景をお伺いできますでしょうか。

そうですね。専門分野を決めた背景についてお話ししましょう。私が働いていたジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社とベクトン・ディッキンソン株式会社は、ヘルスケア分野の上場企業としては、米国では数少ない長寿企業なのです。いずれも100年以上の歴史を持っています。
私がベクトン・ディッキンソン株式会社に入社した際、「次の100年間にも、継続して利益を上げ続けるにはどうすべきか」をテーマにした、企業変革プロジェクトが始まったんですね。私は半年間、そのプロジェクトの担当として、企業変革に向き合う機会を得たのですが、それがすごく勉強になったんです。
このプロジェクトでは、企業ビジョンのあり方や、その企業ビジョンを社内に浸透させていく方法、ビジョン共有の方法などを学びました。これらの方法を現場で実践してみたら、売上が上がり、社員のモチベーションも上がっていったのです。「このビジョンの策定と広め方、実践方法はどこでも使えるものだ」と感じました。
自分が英語が苦手だったこともあり、「この能力を日本企業に使っていこう、そうすれば日本の中小企業はもっとよくなるんじゃないか」と考え、組織変革専門のコンサルタントとして独立を決めました。

知識習得で変化への壁を乗り越える

―独立開業されたのち、お仕事の中で出会った「壁」はありましたでしょうか。
ありました。漠然と「やればなんとかなるだろう」という考えで独立したのですが、何とかならなかったんです。肝心の組織変革事業がなかなかうまく進みませんでした。
企業に入り込んで変革を進めるためには、とにかく時間がかかります。社長と面談して、提案を行ったところで「良さそうだけど、うちの会社は難しいんじゃないかな」という会話で終わってしまうんですね。特に、過去に成功体験を持っている企業ですと、従来のやり方に固執してしまい、現状から抜け出せないということが多くあります。
また、社長が提案内容を「いいね!」と言ってくれたとしても、組織内でのアクションの実践に至らず、組織変革がうまくいかないということがありました。変化に踏み切れないのです。

―その壁をどのように乗り越えられたのか、お伺いできますでしょうか。
そうですね。一言で言えば、コーチング技術を学びました。NLP(神経言語プログラミング)の理論を学び、米国NLP協会認定NLPトレーナーの資格を取得しました。コーチングの技術を身につけた上で、独自のコンサルティングのアプローチを編み出すことで、この壁を乗り越えました。

―NLPの技術がどのように組織変革に役立ったのでしょうか。
NLP というのは、心理学を応用したプログラムです。一般のコーチングが「ある程度目標を持っている人が、その目標に向かっていく」ために用いられる技術であるのに対して、NLPは「そもそも目標がありません」「目標は一応持っているけれども、古い目標だったり、適切な目標じゃないんです」といったケースに向いています。
企業や人が「変わらない、変えられない」理由を探すことから着手し、どのように自らの思い込みの枠から脱け出させるか、違う視点から物事を見せることができるか。これらの手法を身に着けることで、変化に踏み出せなかった顧客企業へ、より有効なサポートができるようになりました。

―企業変革に際して、「企業は変えられない」という社長の思い込みを取り除くことが重要ということですか。
そうです。社長が自ら危機感を持って、本気で会社を変える気になってくれれば、一瞬で企業は変革できます。3ヶ月もあれば十分なほどです。
顧客企業の一例として、1か月あたりの残業時間が80時間超という企業がありました。社長自身が社員の疲弊に気づき、危機感を持って変革に取り組んだことで、短期間で1か月あたり19時間にまで残業時間が減り、売上も向上した、という事例がありました。

企業変革の輪を広げ、社員を元気に

―現在、主に力を注いで取り組まれていることはありますでしょうか。
今は、志師塾に出会って、集客方法を学び、実践し始めたところですね。最近は、セミナーに力を入れています。セミナーで集客をしながら、コンセプトや組織変革の手法を伝えています。セミナーをきっかけに、コンサルティングにお伺いできる会社があればいいなと考えています。
私の場合、みっちりと二人三脚で組織変革を進めていきます。時には顧客企業のオフィスに常駐したり、営業に同行したりと、多くの時間を顧客企業のそばで過ごします。やり方がやり方なので、一度に何社も組織変革を手がけることはできません。数社でよいので、組織変革を求めている新規顧客を開拓するために、セミナーを行っています。

―3年後、5年後に目指す姿、ビジョンをお伺いできますでしょうか。
1人でやれることには限界がありますので、異なる業種の方、異なる専門分野の方々と協業を進めていきたいと考えています。そのために、Webではなくリアルで多様な人と会うように心がけています。
将来は、10人くらいのプロフェッショナルチームを作って、低迷している中小企業を元気にしてあげる、というのが理想ですね。社長だけではなくて、その会社の経営幹部も成長していける、という会社をどんどん増やしていけるといいな、と考えています。
私はサラリーマンだったので、社員が元気になってほしいと思っているんです。社員が元気になって、「自分が社長になってやるぞ」っていう若手起業家を輩出するような企業を増やしたい。その手助けをできたらいいなと思っています。
さらに、一つの会社が良くなって、そこに影響を受けた会社がまた良くなって、という循環を作れたら、しめたものです。企業変革の輪がどんどん広がっていって、何百人、何百社に影響を与える。そんなコンサルタントになっていたいな、と思っているんです。

文:狩野詔子(中小企業診断士、かのさん中小企業診断士事務所)/編集:志師塾「先生ビジネス百科」編集部

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