安心して自分らしく過ごせる「おひとり様サポート」の実現に向けて ~ 福田麻紀子さん~

Last Updated on 更新日2019.5.13 by 44@jyuku

今回お話を伺ったのは、司法書士として活躍されている福田麻紀子(ふくだまきこ)さんです。司法書士としての法律の知識に加え、「おひとり様が安心して自分らしく過ごせる社会を作りたい」という想いをもって「おひとり様サポート」の実現に向け尽力されています。福田さんがどのようなきっかけで「おひとり様サポート」に取り組まれたのか、志師塾との出会いや成果、今後の展望について伺います。

司法書士の仕事を通して見えてきた実現したいこと

現在のお仕事について教えていただけますか。

司法書士として独立して事務所を構え、不動産・相続の名義変更、会社設立・役員変更の登記手続きなどを仕事にしています。そのなかでも私が特に力を入れているのは、「相続」に関する仕事です。相続が起きる前の生前対策として、円滑に資産を承継できるよう、税理士、保険会社、不動産会社の方々とチームを組んで対応しています。

最近では、生前対策として遺言書を作成する方が増えています。遺言書を作成するにあたり、「エンディングノート」で自分の人生を見つめ直す機会を持っていただいています。「エンディングノート」では、現在、過去、未来について考えます。その中で、家族への想いや元気なうちに何をしたいかなどを書き出してもらいます。「独立した家族と疎遠になっていて、もっと会いたい」など、亡くなった後に見るのではなく、生前に書き出し実現してもらうことは、より意味があると考えています。実際に、私も親に「エンディングノート」を書いてもらったのですが、書かれた内容を見て家族への想いに感動し、「もっと親を大切にし、気遣っていかないといけないな」と実感しました。

司法書士資格の取得や独立について教えていただけますか。

司法書士資格の取得は、大学のときに法学部に所属していて、司法書士事務所にアルバイトとして働いていたことがきっかけでした。司法書士の本質は「予防法務」で、事前に権利を守る仕事なんです。権利という見えないものを守るために書類を集めるなど、細かい作業が自分に合っていると感じました。

大学卒業後は民間企業の営業職として仕事をしていましたが、「司法書士になりたい」という想いがあったので、就職後も勉強を続けました。2回受験したのですが、合格できなかったため、その後3年ほどは司法書士の勉強から離れていました。しばらくして、諦めたことが悔しくなり再度勉強を始めました。最後は仕事を辞め、背水の陣で試験に臨みました。「今回受からなければもう受験はやめよう」と思っていたのですが、粘り勝ちで29歳のときに合格し、司法書士の資格を取得しました。司法書士を目指して勉強を始めてから7年越しのことでした。

合格後は、司法書士事務所で7年間勤務し、独立に至りました。

独立後はどのような心境でしたか。

司法書士事務所に勤務していた頃は、多忙を極めていましたが、独立後は依頼があった仕事に対応しながら、自分のペースで過ごしていました。
その間、MBA講座を受講したり、コンフリクトマネジメントでコミュニケーションや傾聴について学んでいました。
自分のできる範囲で仕事をしようと考えていたのですが、2年ほど前に今後のキャリアを考え、司法書士の仕事に対し、今まで以上に本格的に取り組む覚悟を決めました。自分のやりたいこと、できることは何かを模索し、家族を持たない方(「おひとり様」)が認知症になった場合の対応や、亡くなった後のお葬式や遺言などについて、事前に対応して支援したいという気持ちから「おひとり様サポート」に取り組むことを決意しました。「おひとり様が安心して託せる存在になりたい」と思っています。

「おひとり様サポート」に取り組まれたきっかけは何ですか。

現在、成年後見人として判断能力が不十分な方の法定代理人として、財産管理などを支援する仕事をしています。家族を持たないおひとり様のサポートもしているのですが、「お金はあるが生きがいがない」、「家族がいないことを引け目に感じている」という状況を目の当たりにし、「もっと安心して自分らしく暮らしてもらえるようになってほしい」と思うようになり、実現に向けて取り組み始めました。
その中でも、私は特に女性のサポートをしたいと考えています。女性で今までひとりで生計を立てられたのは、経済力がある証拠です。「ずっと働き続け、頑張ってきたのだ」と思います。そんな方が「最後まで自分らしく」人生を過ごしてほしいという願いがあるため、ぜひ寄り添っていきたいと考えています。今まで全てのことを自分でされてきた方は、頼ることにためらいを感じられるときもあります。そのようなときは、何回でも会って信頼関係を構築し、お互いに理解し合うことが大切だと感じています。

志師塾との関わりについて

福田さんが志師塾に出会ったきっかけを教えてください。

Facebookの広告がきっかけでした。これから「おひとり様サポート」について覚悟を決めてやっていくのであれば、「どのように情報発信していけば良いかを勉強をしたい」と思っていました。迷いはなく、すぐに申し込みました。
実は申し込んだ後はモチベーションが高かったのですが、3月に説明会を受講してから7月の講座までにモチベーションが下がってしまっていました。志師塾の講座は2回目までは解約できると聞いていたので、「まずは行ってみるだけ行ってみて、その後やめよう」とさえ思っていました。
実際に行ってみると、参加している方、講師の方、みんなが一生懸命に取り組んでいて熱意がありました。その様子を体感し、続けて受講しようと思い、モチベーションが復活しました。

志師塾の魅力はどういったところでしょうか。

受講生も講師の方も、「やりたい想いをどう実現するか」を考えることに対し、一生懸命に取り組んでいることです。その姿には本当に感動しました。成長過程においては悩みがあったりするのですが、一緒に考えていけるのが「仲間」という感じがして良かったです。
また、私自身の学びとしては、「1分間自己紹介」が印象的でした。情報発信の必要性を実感し、私自身も7月から毎月セミナーを開催しているのですが、「1分間自己紹介」などで自分のメッセージを伝えるのは大事だと感じました。最初は自分について伝えることが気恥ずかしい気持ちもあったのですが、志師塾受講後は、正々堂々と伝えることができるようになり、私の考えに共感してくれていることも実感できるようになりました。

志師塾でどのような成果がありましたか。

志師塾では、自分のやりたいことを見つめ直し、キャッチフレーズとして言語化することができました。
「おひとり様でも大丈夫」
「おひとり様だからこそ最後まで私らしく」
「おひとり様でもひとりじゃない」
それぞれの言葉には、「今まで頑張ってきた方をサポートして安心してもらいたい」、「おひとり様同士のコミュニティを作り、交流を深めてもらいたい」という想いが込められています。
今後は60代後半の女性のおひとり様向けに講座の開催を予定しています。また、40代以降のおひとり様には資産形成の必要性など啓発活動にも取り組んでいきたいと考えています。

「おひとり様」でも安心して暮らせる社会へ

これからの仕事についてどのような展望をお持ちでしょうか。

「おひとり様サポート」を本格的に始動していきたいと思っています。志師塾を受講することで、コンセプトやキャッチフレーズは固まりました。あとは仕組みや組織作りを考えていきたいと思っています。自分がいなくなった後も理念を引き継いで事業を続けられるように、しっかり先を考えたうえで進めていきたいと思っています。

これからの日本社会は晩婚化の影響もあり子供のいない夫婦が増え、おひとり様が増えていくことが予想されるため、そんな方々が安心して生きていける社会を作っていきたいと思っています。そのために、専門士業の方や保険会社、不動産会社の方々とチームを作って支えていきたいと思っています。
「おひとり様サポート」はその人の人生をデザインすることにもつながってきます。司法書士としての法的手続きの対応だけではなく、その人の人生を「伴走する」という想いを持って向き合っていこうと思います。

文:橋本幸恵(中小企業診断士)/編集:志師塾「先生ビジネス百科」編集部

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