意外と簡単!?会社設立

先生業の方が会社設立を思い立つ場合、その理由は大きく2つあると考えられます。「対外的な信用の確立」か「金銭的メリット」です。

ここでは、まず会社の種類を把握した後、上記の2点の考え方についてお伝えしたいと思います。

会社設立と一言で言っても

世間では「会社設立」と言えば株式会社をイメージする方が多いと思いますが、実は会社には4つの種類があります。

株式会社、合同会社、合名会社、合資会社です。

 

しかし、一般の方が合名会社、合資会社を設立することはまれです。理由は、合名会社と合資会社は無限責任、つまり事業を失敗した場合に出資額を超えた責任を負う可能性があるからです。ただでさえリスクの伴う会社設立に、さらなるリスクを負いたい人は少ないでしょう。

 

ですので、会社設立の際は、株式会社か合同会社を選択するのが無難な選択になります。

印鑑

株式会社と合同会社ならどちらを選ぶ?

さらに、先生業に限っては上記二択のうち株式会社の設立をオススメします。

理由は、合同会社を設立した方から「名刺を配る度に『合同会社とはなんですか?』と聞かれ、説明が面倒だ」という話をよく聞くからです。

 

合同会社には設立費用が安い、手続きが簡単、など多くのメリットがありますが、今後名刺を配る度に未来の顧客に「合同会社?」と思われるリスクをあえて負う必要はないのではないでしょうか。

そのため、ここからは株式会社を前提に話を進めていきます。

疑問を抱える女性

対外的な信用を考えて会社設立を考える

先生業の方が、対外的な信用を「ブランド確立のため」と解釈して会社設立を検討している場合、株式会社を設立することにあまりメリットはないかもしれません。

 

なぜなら、そもそも先生業の仕事は自身の人間性に対する信用の比重が大きく、個人か法人かで仕事の受注に差が出ることは少ないからです。

さらに、昔は株式会社設立には1,000万円以上の資本金が必要でしたので、株式会社であることにある程度の信用がありました。

 

しかし、2006年5月に「会社法」が施行され、現在は資本金1円からでも会社が設立できるようになりました。そのため、名前だけの株式会社も増え、単純に株式会社というだけで信頼性を感じる人はごく少数です。

 

金融機関に対する信用面を考えても、従来通り資本金の多寡で見られることが多いようです。

 

 

金銭面で会社設立のタイミングを考える

金銭面のメリットを考えて会社設立を検討している方には、株式会社を設立することに、大きなメリットがあるでしょう。

まず、会社設立をすることで金銭的メリット受けられるかどうか?の基準ですが、ざっくり言えば所得金額が1,000万円を超えているかいないか、という判断基準でよいと思います。

 

金銭面のメリットのなかでも大きいのは、税コストの負担です。会社にすると、どれだけ儲けても税率は一律ですが、個人では所得が増えれば増えるほど税率が高くなる超過累進税率なので所得金額によって有利不利があります。

税率のパーセンテージだけを考えれば、所得金額900万円がひとつの判断基準になります。中小規模の会社の場合、平成30年4月1日以後開始事業年度については所得金額が年800万円を超えると法人税率は一律23.2%(年800万円以下の部分は平成31年3月31日までの開始事業年度について15%の税率)です。それに対して、個人の場合は、所得金額が年900万円以下の税率が23%で、年900万円を超えると税率が33%となるからです(最高税率は45%)。なお、法人税や所得税のほかにも事業税と住民税もかかります。

 

株式会社は設立したらそれでおしまいではありません。会社設立には設立後に決算報告などの義務がありますし、それらを正確に行うためには顧問税理士を雇う必要も出てくるでしょう。顧問税理士を雇えば、年間数十万円万円単位の費用がかかります。それらの費用を考えても、事業所得が1,000万円以上か否かがやはり大きな判断基準となると考えます。

既に顧問税理士を雇っている方は1年の所得が900万円より上か下かの判断基準でよいです。

会社が成長する

会社設立に際しての「費用」の話

会社設立の費用に関してですが、株式会社設立に関する書籍には『1円で始められる〜』というフレーズをよく見かけますが、この1円は「資本金が1円からでも設立できますよ」という意味です。

実際にかかる費用は諸経費をいれて約25万円です。

内訳は、電子定款か否かなどで異なりますが、一般的には以下の費用がかかります。

定款に関する費用
収入印紙代 40,000円
※電子定款を作成する場合は無料
認証手数料 50,000円
謄本手数料 2,000円(1ページ250円)
登記に関する費用
登録免許税 150,000円〜
※厳密には資本金の額×0.7%
合計 242,000円

その他、上記の費用に印鑑作成代などが加わりますので27万円くらいが設立にかかる実費でしょうか。
この27万円の費用に問題がなく、法人税率による金銭的なメリットを受けられると感じるのであれば会社設立を検討する価値があります。

個人よりも法人の方が費用計上できる範囲も広いですし、会社設立時からある程度の売上金額が見込める場合は節税対策にもなるでしょう。

お金に悩む

会社設立に際しての「手間」の話

上記の問題をクリアしてもなお、会社設立を躊躇する最後の理由は、設立に関する「手間」の問題でしょう。

「会社設立には膨大な手間が必要なのではないか…」

そう考える気持ちはわかります。しかし、「手間」に関してはそこまで深刻に考えなくても良いと思います。

設立に必要な手続きに関しては、一日で完了することは十分可能です。

定款作成なども「定款 テンプレート」というキーワードで検索すればインターネットで簡単に定款のテンプレートを入手することが出来ます。

また、資本金や発行株式数などもインターネットで検索すれば簡単に決めることができます。

唯一、インターネットを参照しても決められないのは会社の事業目的です。なぜなら、「目的」は各会社によって異なるからです。

こちらは、少し古い本ですが、『必ず見つかる会社の目的最新事例集』(日本加除出版商業登記研究会、2006年)が非常に使い勝手が良く、辞書のように引けば容易に「目的」を決定することができます。現在は廃版になっていますので、図書館などで検索してみて下さい。

 

国は貴方の起業を待っている!?

握手するサラリーマン

最後に、これは書籍では得られない知識ですが、実際に会社設立の手続きを行うと、公証役場や税務署の方々は、驚くほど親切に諸手続きのやり方を教えてくれます。

2006年に施行された「会社法」は、お金や時間に関する従来の欠点を解消することで、誰もが、自由に、素早くビジネスを立ち上げることを後押しする法律です。

要は、1980年代には6〜7%あった開業率も近年約4%と低迷する中で、国は優れたアイデアや技術・知識を持っている方にドンドン活躍してほしいのです。

ですので、役所の方々は自分の応援者だと思ってみて下さい。

もちろん、何の間違いもなく書類を完成させられるのがベストですが、完璧を目指すと足取りは重くなります。人間はそんなに完璧なものではありません。「ミスがあって当然」くらいの開き直りとともに、「会社は役所の人達と一緒に作り上げていくもの」と考えれば、驚くほど手軽に会社は出来上がりますよ。

 

文:石田紀彦(中小企業診断士)/編集:志師塾「先生ビジネス百科」編集部

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