士業の仕事を拡大させる、3つのコミュニケーション術

「資格や専門知識を活かして仕事を進めていきたい」と考える先生たちが直面する壁のひとつに、「対人コミュニケーション」があります。

苦労して身につけた専門知識や経験はたしかに重要ですが、仕事を獲得し、継続的にお客様と良好な関係を築いていくために、もうひとつ重要なことがあります。

それは「相手が何を求めているかを知り、こちらが貢献できることを伝え、意思決定してもらうように促す」こと。つまりコミュニケーション能力です。言い換えると、いくら素晴らしい腕を持っていても、それを効果的に活かすためのコミュニケーション術の原理原則を知らなければ、宝の持ち腐れになってしまいます。

本記事では、コミュニケーションの概念を整理し、コミュニケーション能力を構成する要素を分解したうえで、それらを高めていくための方法についてご紹介していきます。

1.コミュニケーションとは、「共有」

そもそも「コミュニケーション」とは何なのか、その概念を整理していきましょう。

英語の「communication」の語源は、ラテン語の「communis ( common, public, 共通の)」と言われています。つまり、コミュニケーションというのは一方的に何かを「伝える」のではなく、双方向的に何かが「共有される」状態になることだと言えます。

ここでポイントになるのが、共有されるのは単なる情報だけではなく、「感情」や「意思」なども含まれるということです。人間はコミュニケーションを行うとき、主に言語を用いて互いの情報や感情・意思を伝え合います。ですが実際には言語と同時に、顔の表情・顔色・声のトーン・視線・身振り手振り・物理的な距離などの非言語的なコミュニケーションを意識的/無意識的に行っているのです。「目は口ほどにものを言う」などのことわざがあるのは、言語のみならず非言語的なコミュニケーションがいかに重要かを示しています。

2.コミュニケーション能力を構成する3要素

コミュニケーションの概念を整理したうえで、次に仕事における「コミュニケーション能力を構成する要素」を分解してみましょう。様々な分け方が存在していますが、大きくは以下の3つに分類されます。

①インタビュー力(傾聴力)
②プレゼンテーション力(説得力)
③リーダーシップ力(影響力)

これらはまさに対人関係の能力なのですが、先天的なものかというと決してそうではありません。もちろん、一部の圧倒的なコミュニケーション力を持つ方はいらっしゃるかもしれませんが、原理原則を理解してトレーニングを重ねることで、ほとんどの方が一定レベルまで向上させることができるものでもあるのです。対人コミュニケーションに関する自己啓発書の金字塔であるデール・カーネギーの『人を動かす』を引き合いに出しつつ、各能力を高めていくための方法を考えていきましょう。

2.1.インタビュー力(傾聴力)

仕事におけるコミュニケーション能力の1つ目は「インタビュー力(傾聴力)」、つまり「相手のことを知る」能力です。なぜでしょうか?それは「人は他人に認められたい」「人は自分に興味を持ってくれる人に興味を持つ」という根源的な願望のうえにコミュニケーションが成り立っているからです。

『人を動かす』では、インタビュー力にあたるものが「人に好かれる六原則」として以下のように表されています。

・誠実な関心を寄せる
・笑顔を忘れない
・名前を覚える
・聞き手にまわる
・関心のありかを見抜く
・心からほめる

インタビュー力を高めたいと考えた時に、私たちはすぐに使えるテクニックを探しがちです。もちろんテクニックは重要なのですが、それよりも「相手のことに興味を持って、その人に重要感を与えることができているか」「あなた自身が、どうしてもらったら気持ちよく話ができるか」をぜひチェックしてみてください。

※こちらの記事も合わせてご覧ください
相手の言葉を引き出すコミュニケーション術とは?

2.2.プレゼンテーション力(説得力)

仕事におけるコミュニケーション能力の2つ目は「プレゼンテーション力(説得力)」、つまり「相手に対して、こちらが伝えたいことを伝える」能力です。適切なインタビューができて、初めてプレゼンテーションが効果を発揮します。この順番はぜひ念頭に入れてください。

『人を動かす』では、プレゼンテーション力にあたるものが「人を説得する十二原則」として以下のように表されています。

・議論をさける
・誤りを指摘しない
・誤りを認める
・おだやかに話す
・“イエス”と答えられる質問を選ぶ
・しゃべらせる
・思いつかせる
・人の身になる
・同情を持つ
・美しい心情に呼びかける
・演出を考える
・対抗意識を刺激する

あなた自身のサービスをお客様に提供したいと考えた時に、「相手に自分の考えの正しさをわからせてやろう」「教えてやろう」といった「〇〇してやる」のスタンスはNGです。論破するなどはもってのほかです。

最も有効なのは、「相手の立場や考えに、あなた自身のサービスがどうしたら貢献できるのか」をお客様と一緒に考え、「使ってみたい」と思っていただけるように微調整することです。そうすることでおのずと、こちらが伝えたいことをお客様が聞いてくれるようになっていきます。腕利きの手品師が、上手にお客様を巻き込んでいきながらトリックを披露していく様をイメージしていただくとよいかもしれません。

2.3.リーダーシップ力(影響力)

仕事におけるコミュニケーション能力の3つ目は「リーダーシップ力(影響力)」、つまり「相手の行動を促す」能力です。お客様に適切なインタビューを行い、こちらが貢献できることを伝えたうえで、クロージングとして気持ちよく意思決定してもらう必要があるためです。

『人を動かす』では、リーダーシップ力にあたるものが「人を変える九原則」として以下のように表されています。

・まずほめる
・遠まわしに注意を与える
・自分の過ちを話す
・命令をしない
・顔をつぶさない
・わずかなことでもほめる
・期待をかける
・激励する
・喜んで協力させる

ここでの重要なポイントは、「お客様に強制はしないが、一方で意思決定をしていただいた場合のメリットと期限を提示する」ことです。あなた自身のサービスにお客様が魅力を感じていて、それでも何かに迷っている場合は、「お客様にとっての制約条件は何なのか」をじっくりと聴いてみることで、その条件を取り払うお手伝いができるかもしれません。

3. まとめ

いかがでしょうか。本記事では、コミュニケーションの概念を整理し、コミュニケーション能力を構成する要素を分解したうえで、それらを高めていくための方法についてご紹介してきました。

・コミュニケーションとは、「共有」である
・共有されるのは単なる情報だけではなく、「感情」や「意思」なども含まれる
・コミュニケーション能力を構成する要素は、①インタビュー力(傾聴力)、②プレゼンテーション力(説得力)、③リーダーシップ力(影響力)の3つである
・原理原則を理解してトレーニングを重ねることで、コミュニケーション力を一定レベルまで向上させることができる
・相手の立場や考えに寄り添い、あなた自身のサービスがどうしたら貢献できるのかを微調整することが重要である
・意思決定を促すためには、お客様に強制はしないが、一方で意思決定をしていただいた場合のメリットと期限を提示する
・お客様が何かに迷っている場合は、「制約条件は何なのか」を聴き、解決策を一緒に探してみる

せっかくの資格や専門知識を活かした仕事をしていくためにも、ここに挙げたコミュニケーションのポイントをぜひ意識してみてください。ちょっとした考え方や行動の変化で、あなたの先生ビジネスの拡大に役立てて頂ければ幸いです。

文:北村 和久(中小企業診断士)/編集:志師塾「先生ビジネス百科」編集部

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